己を責めて、人を責むな
己を責めて、人を責むな
シンプルながら胸に重く響くこの名言は、徳川家康の言です。
シンプルな名言を多く残した徳川家康ですが
その中でも、この名言はとくに重い意味を持っているように思えます。
我慢に我慢を重ねてようやく最後の栄光にたどり着いた
彼だからこそ重みを持ってくる言葉でもあるのでしょう。
江戸幕府を開府、磐石の態勢で自分の子供に地位を譲り渡して生涯を終えた徳川家康。
しかし、そこにたどり着くまでの道のりは決して楽ではありませんでした。
何度も失敗し、自分を責めたことでしょう。
その一方、武士の忠節の典型例として三河武士がよく名前に挙がるように
忠節に励む部下に恵まれた人物でもありました。
それはただ運が良かっただけではなく
やはり己を責めて自分を責めない彼の人間性があったのだと思います。
一方、現代社会では人を責める風潮が目立ちます。
もっとも多いのは社会そのもの、あるいは政治に対する不満。
「自分が苦しんでいるのは社会が間違っているからだ」「誰も俺のよさを理解していない」など。
こうした、自分を責めず人を責める姿勢は何も生み出しません。
自分を責めることで次こそうまくやろう、といった向上心がもたらされるのに対し
人を責めるだけでは何の解決にもならないからです。
また人を責める者同士が集まって「傷を舐めあう」環境に陥ってしまうことも多いもの。
まずは自分の至らなさを責め、何がまずかったのか、どこを改善すれば良いのか。
改めて見つめなおすことが重要なのでしょう。
それがよりよい未来を切り開く原動力にもなるはずです。
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